【アニメ】NHKの聖地巡礼特集 ロケハンは予算節約のため? それって誰が言ってたの?

アニメ監督の錦織博氏と佐藤順一氏、クローズアップ現代の”聖地巡礼”特集に苦言「ああいうまとめられ方をして、ちょっと辛かった」|やらおん!
佐藤順一?@satojumichi
@nishiki_hiroshiroshi
〝予算と手間を省くためにロケハンする〟
みたいな説明があったのには、「ええっ!」となりましたね。
誰から得たコメントか分かりませんが。どちらかというと逆なんですけど…。
錦織博?@nishiki_hiroshi
@satojumichi
せっかくの佐藤さんの風景に対しての想いが、ああいうまとめられ方をして、ちょっと辛かったです。
この間の長文ツイート、凄く良かったので余計に。
観に来てくれるファンの皆さんには伝わっていると思いますけど。
佐藤順一?@satojumichi
@nishiki_hiroshi
カットは用意させてもらいましたが、特にコメントは求められていないので
そういう考えの誰かにインタビューしたんでしょうね。
「たまゆら」に関して言えば、東京から広島まで何度も取材に行ってる時点で
予算も手間も削減にならないのは明らかですし。
以前、アニメ映画イノセンスにはまってた時期があった。上映当時の書店では映画のプロモーションとして監督の押井守の本が平積みになっていて、それらを出来る限り買って何度も読んだ。今ではあまり覚えていないが、本の中で「人形の旅」と題してイノセンスのために行ったロケハンと、ロケハンという行為について監督の考えが書かれた章があった。
押井監督にとってのロケハンは予算や手間の抑制のためではぜんぜんなかった。監督の考えをヘタにまとめて自分なりの解釈を書くことはクロ現のやったことと同じになりそうだがあえて書く。ロケハンとは「体験」のために行うものである。
ロケハンと言っても風景の写真をとるだけじゃない。展覧会にいったり秘蔵の人形をみせてもらったり銃を撃ちまくったりもする。その映画に必要な体験を、表現者を通して創作物に変換するための準備作業がロケハンである。体験を通じない、頭の中でこねくり回しただけの着想は観客には届かない。錦織監督の言う
監督の場所に対する思い入れとか、場所に依存しないコンセプトとか、ロケハンをする事の意義は依然として存在すると思っています。
とはそういうことだと思うのだ。そのようなクオリティに関わる重要な作業を「ロケハンのおかげで経費と手間が浮きました」と通販商品のビフォーアフターみたいなことにされたらそりゃあ一言いいたくもなるだろう。NHKのことだから「ここらでなんかもっともらしいセリフほしーよな。でも新しく取材してくるのもめんどいし……」と勝手にそれらしいセリフをつけたにちがいない。視聴料をとっておいてテキトーな仕事するんじゃねえ! と言いたい。
動画は一部では有名なアリゾナ老人シリーズ。やけに日本のアニメに詳しい老人で、毎回アリゾナの荒野を背景に饒舌にアニメの感想を語っている。日本人でも難解なイノセンスの引用ネタに対する博識に「このじいさんすげえなあ……」と驚くと同時に、「こんな人にも愛される日本のアニメって実はすごいんじゃないか?」なんてことも思った。
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