いよいよ本格化する任天堂のダウンロード販売 このやり方でユーザーの利益につながるのか

8月に発売される3DS用ソフト『NEW スーパーマリオブラザーズ2』は、任天堂のゲームとしては初めてパッケージ版とまったく同内容のダウンロード版が発売されるソフトとなる。
先週のファミ通に、この任天堂のダウンロード販売について簡潔にまとまった記事があったので一部を引用させてもらう。
【任天堂のダウンロード販売の特徴】
・原則として、パッケージとダウンロードのふたつの形態で併売する
・パッケージとダウンロードの希望小売価格は原則として同額に設定
→ユーザーが自由に選択して購入できる
・販売店の店頭で決済することが可能
→クレジットカードなどが不要で、いつも使っている方法で支払いをすることができる
・パッケージ販売と同時に、デジタル商品も販売店が価格を決定できる
→デジタル商品も、販売店によって価格が異なる
もっとも重要と思われる、二番目の「パッケージとダウンロードの希望小売価格は原則として同額に設定」というのはどうなんだろう。ダウンロード販売って商品を売るための手間が省かれて(運送費、パッケージ代、それにかかる人件費など)値段を安くおさられることがいちばんの利点なんじゃなかったけ?
安売りすればいいもんじゃないというのはわかる。任天堂のゲームはグリーモバゲーとちがって何千円かを払うに値する内容である、というプライドは理解できるし、任天堂ファンとしての自分もそうであってほしいと切に思う。しかし、ゲームを取り巻く環境が激変する今の時代においては、任天堂のやり方は旧態依然にすぎるように感じるのも事実。
たとえば『NEW スーパーマリオブラザーズ2』と同時期に出る 『ファンタシースターオンライン2』(WIN / Vita / iOS / Android)。これもダウンロードゲームなんだけど、こっちは基本無料で遊べるんだよな。PV動画を見るとけっこう良くできてるっぽい。このレベルのゲームが無料な一方で、あたらしいスーパーマリオが4000円前後というのはちょっとおかしいよね。おかしいというか、バランスがとれてない。
いや、マリオもちゃんと100万本以上売れると思うよ? 内容もちゃんと面白いと思うよ? 今まで通りに。でもそれだけじゃだめなんだよねえ。業界とプレイヤーは急激に変化しつつある。そんな中でマリオだけが今まで通りでは……
動画は『ファンタシースターオンライン2』のPV。そういえば先週は任天堂の株がついに1万を切ったんだったけ。年末発売がウワサされる新ハードWiiUでも巻き返しは難しいと個人的には思っている。任天堂も無料でゲームを配れといってるわけじゃない。ただ、なにかもっと本質的にユーザーの利益を考え直す時期がきているように思う。
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8月に発売される3DS用ソフト『NEW スーパーマリオブラザーズ2』は、任天堂のゲームとしては初めてパッケージ版とまったく同内容のダウンロード版が発売されるソフトとなる。 先週
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